居合道と日本刀

さて、再三述べている通り、この刀を用いる武道の名前こそ、まさによく聞くことの多いであろう居合道なのですが、居合道においては、実際に上級者でも真剣を使うことはほとんどなく、多くの場合、模造刀を使うことが多いと聞いたことがあります。上級者でも切れ味鋭い真剣を使うのを避けるわけですから、初級者が、このような刀を持ってしまってはとても危険だということは、簡単に分かるのではないでしょうか?実際に、日本では厳しい基準を満たした専門店では、居合道などの武道に限って稽古をするための模造刀も売られており、割と安値で手に入るものでもあるのです。居合道の稽古で使うための模造刀は、ほとんどの場合、安全性を考慮されており、合金で作られていて重さこそ真剣と同じような重量感はあるのですが、いささか安っぽい印象も受けてしまうことがあるようです。それでも、現代の加工技術の高さによって、見た目や持ち上げた時の質感、振り回したときの感覚なども含めて、相当に真剣に近い形の模造刀もあるという風に聞いたことがあります。実際に、このような居合道で使う模造刀を販売しているあるお店の話では、「居合道の模造刀にお客様が求めているのは、何よりも振り回しても怪我をしない、かつ、丈夫な安全な刀である」ということ、さらに「稽古の段階で怪我をしてしまっては、成長はありえませんから、なるべく安全に使っていただけるように、配慮をしています」ということのようで、あまり刀に対して知識がない初心者であっても、なるべく使いやすいような配慮が多くなされていることは確かなようです。このように、なるべく初心者でも参入しやすうように間口をお広げているのは、なかなかほかの武道ではみないところでもあるのです。


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